脳梗塞での入院記録(5)/退屈な一日
初めて知ったことだけど、どうやら土日の2日間は病院内の各種機能がお休みのようだ。休日は検査や治療もない、リハビリもないどころか病院内の売店まで休みとのことだ。ここから導き出される結論は、ヒマであるということだ。
脳梗塞専門病院では、休日ならではの発見があった。例えば骨折などの外科病院の入院施設だと休日ではあっても雰囲気は明るいが、ここだと希望が感じられない。唯一雰囲気を押し上げているのは、見舞い客の多さだろう。でも家族などが中心とみた。
入院していて気が付くことは、脳梗塞などの患者は寝ていることが多いことから体力がますます弱り、機能不全におちいっているのではないか。それならば、まずは体力を回復から増強へと転換していかねばならない。体力増強への作戦を練ろう。
とはいっても、ツールはリハビリの職員からもらったゴムベルトしかない。昨日のようなテスト的使用ではなく、胸、腕、腹、足など6つのトレーニングメニューを作成し、ともかく実践してみる。いまの希望は体力増強しかない。
やってみたら、ひ弱な患者用のゴムなのだろう。力を入れると、簡単にちぎれる。ゴムが短くなったにしても、さらに工夫してトレーニングを続けると再びちぎれる。結果的に長さ1mほどのゴムは、7つにまでちぎれた。話にならん。力がないと思って、なめとんのか。希望の光が消えた。