業務日誌#35

「しのご」が日々の業務で気が付いたことを、脈絡なく気ままに書き連ねています。

にぎり玉で握力は鍛えられるのか(?)

はるかむかし名画座でチャールズ・ブロンソンの「メカニック」なる映画をみた。内容はともかく、殺し屋のブロンソンが握力強化(?)のため、にぎり玉のようなものを常に握っていたのだった。

これに感激したボクは、ロウソクをナベに溶かして苦労しながら、このにぎり玉を作ったのだった。大学生当時だからネットはないし、にぎり玉らしきものの正式名称も分からないし、そもそもどこで売っているかもわからなかったのは当然だろう。

その後、似たようなものを買ってはなくしを繰り返していたのだが、10年ほど前、観光地の土産物屋で石で作られたにぎり玉を偶然見つけたのだ。こうなると運が回ってきたのか、ほかの観光地の土産物屋でも木製や石製のにぎり玉を見つけては買っていた。

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それはいいのだが、そもそもこの「にぎり玉」は、握ることによってどんな効果を生み出しているのだろうか?

いろいろ検索してみると、ボディービルの握力強化に効果があるらしい。さらに調べてみると、握力には二通りの力の使い方があり、詳しくは「握力王」という本に書いてあるようだ。古本検索をしみると、評判になっているのか高額すぎて手が出ない。

もちろんボディービルには握力強化の専用トレーニング器具がいろいろあるので、なにもにぎり玉に手を出す必要もないわけだ。

ならば空手、忍術はどうか。忍術も空手も砂箱に手刀を突き込む訓練が主流のようだ。これはブルースリーの映画「燃えよドラゴン」にもちょっと出てきたから、武道にさほど興味がない人でも見たことのある人がいるかもしれない。

さらに空手には指立てふせがある。指先だけで腕立て伏せを行うもので、最初は5本指、次は3本指というように、だんだん本数を減らしていく。そのほかには酒を入れたりするカメの首を指だけで持ち鍛えるなどなど、ふるくからさまざまな握力トレーニング方法がある。

さらに貴乃花の若きころ、他の力士が土俵でトレーニングしているとき、後ろでハンドグリップを使ってトレーニングしていた。休息時間だろうが、まさに立ってみているだけではなかったわけだ。その後、横綱になったのも当然か。

ボディービルや武道はそれでいいが、肝心のにぎり玉を使ったトレーニングはどうなんだろう。答えはにぎり玉の広告サイトにあった。

それによると、次のようなものだ。

  1. 五臓六腑につながっている抹消神経をよく使うことにより、血液の流れをよくし精神集中ができ、高血圧、慢性病、ボケの予防効果が得られる。
  2. 気の流れを感じ、集中力をアップさせる。
  3. ギター、ピアノ、サックス、バイオリン、DJなど指の独立が音の可能性を広げるミュージシャンによい。
  4. 外科医、絵描き、弓道、ダーツ、マジックなど、繊細な指先を必要とされる職業によい。

なんともはやの雰囲気だが、こんなところか。それでメカニックに登場する殺し屋ブロンソンに、このにぎり玉はいったいなんの役に立っていたのだ? 殺し屋だからライフルを使うので、引き金をコントロールする集中力や指先トレーニングのためか。映画だから、シナリオライターもちょっと関連があると考え、小道具として登場させたのだろう。

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高校大学と空手部で鍛えられたというよりいじめられていたから、いまでも指先を鍛えるという妄想が頭から消えていないのかもしれない。サラリーマンになってからはトライアスロンで、スイムやバイクでの指のコントロールに少しは役立ったのかもしれないが・・・・・・。

でも、いまはランニングだけだぞ。にぎり玉は握力強化だけではないとするなら、集中力強化がメインになると考えていいのか(?)。