業務日誌#35

「しのご」が日々の業務で気が付いたことを、脈絡なく気ままに書き連ねています。

名言の前後には何が書いてある(?)

本やネットなどには、歴史上名をあげた人たちの名言があふれている。彼らが偉人とでも何とでも呼ばれるのはかまわないけど、そうした名言の前後にはどんなことが書いてあるのだろう。

何らかの事例と解説といった背景が述べられ、その結論として名言があるに違いない。すべてではないにしても、そのようなケースが多いなら、名言のひとり歩きをありがたがっている人の解釈は信用できないではないか。一方、名言が生まれた背景まで知っている人なら、名言の解釈でも理解が深くなるのは当然のことだろう。

名言をありがたがるなら、その背景を抑えておくのが一番だ。このBlogでもとりあげたフランクリンの13徳(サイトはこちら)だって、本の中でフランクリン自身が「最初から全部やるのはむずかしい」から「こうやってみた」ということが書いてある。フランクリン13徳だけをありがたがっている連中は、Blogやホームページなどでもいっぱいいるけど、その背景や挫折したときの対処法まで知っているのだろうか? ここまで書いている人は、ほんの少数の人達だ。

フランクリンのように偉人だって、13徳を考えたものの、できないものはできない。

何かある過ちに陥らぬように用心していると、思いもよらず、他の過ちを犯すことがよくあったし、うっかりしていると習慣がつけこんで来るし、性癖のほうが強くて理性では押さえつけられないこともちょくちょくある始末だった。(フランクリン自伝 岩波書店

 分かっちゃいるけど、できない。だからフランクリンは作戦を考えた。

同時に全部を狙って注意を散漫にさせるようなことはしないで、一定の期間どれか一つに注意を集中させ、その徳が習得できたら、その時初めて他の徳に移り、こうして十三の徳を次々に身につけるようにして行ったほうがよいと考えた。(フランクリン自伝 岩波書店

これは一例。例えば聖書からも、さまざまな文書で多くの引用句があるけど、聖書を持っていないし買うのもお金がもったいないし(笑)、そして何より細かく読む自信はない。考えただけで、実行はしていない……。

とまぁ、さまざま考えたきっかけは、次のゲーテの言葉だ。

あなたにできること、できると夢見ていることは、何でありやりなさい。大胆であることは、天から与えられた才能であり、能力であり、そこには魔法の力が宿ります。(ゲーテ

気に入った名言ではあるものの、この出典が分からない。さんざん調べて「ファウスト第一部劇場での前戯」のセリフであることが分かった。本来ならセリフ前後の状況をみてみなければならないけど、力が尽きたのだった。本を買うほどでもないので、後ほど図書館で確認しておこう。

まぁ中途半端はいけないとの反省を込めて、このBlogを書いているのだった。