業務日誌#35

「しのご」が日々の業務で気が付いたことを、脈絡なく気ままに書き連ねています。

迷惑テレホンセールス:サクセス

アホな迷惑テレホンセールスだ。会社名は言えても、自分に関わることになると言わない。こういう卑怯なスタイルが迷惑テレホンセールス会社「サクセス」だ。

 

男性)サクセスと言いまして、ご不要になりました貴金属~(延々とセールストーク

自分)ところでさ、会社名はなんていうのさ?

男性)失礼しました、株式会社サクセスと言いまして~(再びセールストーク

自分)ところでさ、住所は?

男性)東京の蒲田になりまして~(またもやセールストーク

自分)ちゃんと住所を言いなさいよ

男性)東蒲田になりますが~(しつこくセールストーク

自分)あのさぁ、住所も言えないの?

男性)大田区東蒲田2-1-3で、株式会社サクセスといます。(再びセールストーク

自分)ふ~ん、電話番号は?

男性)フリーダイヤルで0120-824-884になりまして、ご不要品とか~(しつこくセールストーク)

自分)ところで、あんたの名前は?

男性)ノザワといいます。

自分)ノザワなんというのさ?

男性)ご不要品とかなんかの~

自分)ノザワなんという名前なのか聞いてんの!

男性)ノザワです

自分)あんた営業なんだろ。名前も言えないのか?

男性)言いたくありません

自分)じゃぁ、これまでだな。

(※ブチ、プ~プ~)

 

迷惑テレホンセールスは、こんなもんだ。相手のことは根掘り葉掘り聞くものの、自分のことについては話さない。これが迷惑テレホンセール営業の常套手段だ。

ノートは書くことばかりではなく、読むことも重要だ

寺田寅彦」を知っているだろうか。物理学者にして随筆家、俳人であり、夏目漱石とも交流のあった人で、詳しい人物概要はWikipediaに掲載されている。さてこの寺田寅彦の随筆は青空文庫にも掲載されていて、先日たまたま「どんぐり」を読んでいた。

その出だしの2行目に「袂からおみやげの金鍔と焼き栗を出して余のノートを読んでいる机のすみへそっとのせて、」という一文があるある。よく「ノートは書くばかりではなく、あとから読んでみることも重要」ということが言われているけど、すでに寺田寅彦はこの『ノートを読む』ことを実行していたのだ。文末に「明治38年4月、ホトトギス」とあるから、その以前からノートの再読を実行していたことになる。

かなりむかしからアイデアマラソンを実行しているが、関連する著書の中で「過去のノートを読み直してみるとバージョンアップ案、世の中の実情に合った案などなどが出てくるものだ」と書いてある。なるほどと思い、自分もこれまでのノートを読み直している。

考えてみると、レオナルド・ダ・ビンチ、エジソンなども膨大なノートを書いている。書いていたことはよく知られているが、読み直していたという記述はほとんど見かけないけど、業績からみてたぶん読み直しもやっていたのだろう。

少々むかしの自分のノートにさかぼぼって読んでみる。「1分で大切なことを伝える技術」(斎藤孝)には「(過去のノートの)キーワードは青で囲み、その中で『これだけは~』という言葉を赤で囲む」なんてテクニックが紹介されていたようで、ノートにも抜き書きしていた。図書館から借りてきた本だったからノートにメモしていたわけで、自分でもなるほどと思ったのだろう。

さらにさかのぼって、むかしの読書ノートも見てみると面白い発見があった。「入門 手帳の技術」(長崎快宏)は1995年11月に出版されたものだが、いまは読書ノートが残っているだけ。そこには「メモの取り方は1件につき1枚が原則」「メモを長続きさせるコツは、なるべくシステム単純化することにある」「いくつかのグループをつくり出す」「たらない部分のアイデアを書き加えていく」などなど、読書メモをみていてちょっとびっくりした。これは現在、自分が実行している「超メモ術ノート」の前身ともいえるような内容ではないか。

とまぁ、寺田寅彦の随筆「ドングリ」の一文がきっかけで、ここまで考えや行動がひろがったわけだ。

自分のノートはすべてA5で80~100枚の厚手のタイプを使っており(枚数が異なるのはメーカーが違うから)、用途はアイデアマラソン用と超メモ術用のふたつ。アイデアマラソンノートは26冊目、超メモ術ノートは7冊目、もはや使っていない過去の読書用やメモ用(いろいろとメモスタイルなどの実験もしていた)などが6冊。アイデアマラソン樋口健夫氏のサイトをみると、エッセイに過去のノートを読み直したことなども書いてあったので、1年前以前のノートはすべて読み直した。超メモ術ノートもすべて読み直した。

ノートの読み直しも、自分なりにちゃんとやっているではないか……。しかし、過去の読書ノートだけは再読することもなく、本棚のスペースを単に埋まっているだけだった。寺田寅彦にならって読み直すと、思わぬ発見があるものだなと思う。

「いまはデジタル時代だ。手書きのノートなんか使っておれん」という人に、「思考・発想にパソコンを使うな」(増田剛己)に書かれているひとことを紹介しておこう。「大量の情報収集・整理にはデジタル、思考・発想などの頭脳労働には手書きノートを使えば、最大限にあなたの能力が引き出せるはずだ」。

「夢」リフィルで、自分の夢を実現させよう

1999年から「超」整理手帳を使い続けている。過去からさまざまな解説本があるけど、分かりやすく簡単に解説されている「図解「超」手帳法」なんかを読んでいても、ビジネスなど仕事関連の解説が中心だし、さまざまなリフィルもそれに類するものがほとんど。

少しは趣味のリフィル、楽しめるリフィルがあってもいいじゃないか。そう思って作ってみたのが、この「夢リフィル(夢実現リフィル)」だ。大げさなことは何もなく、自分でこうだったらいいなぁと思う仕事の夢、趣味の分野における夢などなどを気ままに書いていけば良いだけのリフィルなのだ。

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 夢をかなえるという重要な目的(?)があるのだから、「超」整理手帳にはさみ込む場合にはコツがある。なんのことはない、手帳を開けば二番目に見えるところにはさみ込んでおけばよい。なお一番目は、スケジュールシートであることはもちろんのことだけど(笑)。

自分の場合、手帳カバー左側のポケットにスケジュールシートを挟み込んでいるので、右側のポケットの最初に見えるところにはさみ込んでいる。手帳を開きスケジュール記入や確認や細々したメモを書くなど、要するに手帳を開けば必ず見えそうな部分に置いてある。

むかし藤本憲幸というヨガ・インストラクターの本を読んでいるとき、「自分の夢を、毎日見えるところに100個は書いておけ」なんてことが書いてあった。書籍に書いてある詳しい内容はうろ覚えになったが、同じような環境が「超」整理手帳で実現できるわけだ。

このリフィルに100個も夢は書けないが、夢リフィルの枚数を増やせば作れる。このようなリフィルが吉と出るか凶と出るか。凶と出ても用紙1枚が無駄になるだけだぞ。まずは、このリフィルを使ってみよう。

ローマ字の新たな展開方法があった

いまでも小学校ではローマ字を教えているのだろうか。現在では英語が主力となりローマ字なんかは教えていないのだろうし、梅棹忠雄の「知的生産の技術」にも「英文タイプライターを使ってローマ字の文章を書いたら、読みにくいと怒られた」なんて話がある。1960年代後半でもこのありさまだし、いまや小学校の子どもたちは英語で「Good morning」なのだろう。

ところが、2~3日ほど前ほどに驚いたことがある。Facebookで知り合ったロシア人からヘンチクリンなメッセージが届いたのだが、最初は何が書いてあるのか理解できなかった。でも、ひと呼吸おいた2~3秒後にローマ字で書いていることが分かったのである。

さっそく理由を聞いてみると、「日本語を勉強している。でもコンピュータのキーボードでは日本語が入力できない。だからローマ字で書いているのさ」という。彼の大学の授業でなら日本語表記・配列のキーボードを使っているのだろうが、自分のPCでは無理なのだろう。

いまでは忘れ去られたようなローマ字ではあるが、新たなローマ字の活用方法が思い浮かんだ。簡単なメッセージであれば、世界中の日本語学習者のためにFacebookなどでローマ字を使って書いてもいいのではないか。Facebookであれば込み入ったことを書くわけではないから、海外の人に読んでもらえるチャンスがある。

それに海外での日本語授業や学習においては、ローマ字で表記する場合もあるだろうから、学生もローマ字なら使っても見たくなる。自前の日本語キーボードがないのなら、ローマ字で書けばよいというわけだ。

特にFacebookであるなら、苦労せずともそこそこ趣味が合いそうな日本人を見つけられるだろうし、メッセージを2~3行ほど送るのもローマ字なら簡単だ。

そんなことを思いついたのだが、実のところ返信は簡単ではなかった。「watasiha」と書くところなら「watasi ha」などと分かち書きをしなければならず、簡単な文章を書くのにも面倒でかなりの時間を要した。またローマ字で長音などは、どのように打ち込めばいいのだろう。Wikipediaで調べてみたら、「マクロン」や「サーカムフレックス」について書いてあるが、そのような入力方法=キーボード操作はかえって面倒なような気がする……。

それに、小書きの「ぁ」「ぃ」「ぅ」「ぇ」「ぉ」はどう表記するかなどなど、すでにローマ字など小学生時代の記憶しかないので、かえってさまざまな疑問がわいてくる。

海外の相手は、不自由な環境の中で日本語を勉強しているのだ。常に使うわけでもないので、こちらもとりあえず図書館からローマ字の学習本でも借りてきて表記方法などを復習しようではないか。ローマ字を覚えなおすのなら、分かち書きなどもあるので梅棹忠雄は「知的生産の技術」の中で「文章がうまくなる秘訣はローマ字で書いてみること」などといっているし……。

まさに決意表明だな。ローマ字の勉強をしたところで、趣味がひとつ増えるだけだろうし、そもそも年に何回ほどの出番があるのだろう。

シャーロック・ホームズの傑作選

このところシャーロック・ホームズ物語を再読し、加えてホームズにまつわるさまざまな本も読んでみようと思った。どんなテーマがよいのか予測がつかないので、まずは図書館から「シャーロック・ホームズ秘密の一端」を借りて読んでみたのだった。

そうしたら、ここにコナン・ドイルが1927年に選んだベスト12が掲載されていた。ドイル自身が「独創性のあるプロットで選んだ」と述べているそうだが、このようなベスト集を作っているとは思わなかった。ちょっと紹介してみよう(新潮文庫版)。

  1. まだらの紐
  2. 赤髪組合
  3. 踊る人形
  4. 最後の事件
  5. ボヘミアの醜聞
  6. 空家の冒険
  7. オレンジの種五つ
  8. 第二の汚点
  9. 悪魔の足
  10. プライオリ学校
  11. マスクレーブ家の儀式
  12. ライゲートの大地主

ふたたび読んでみようと思うなら、これらタイトルの事件記録(笑)を読んでみようではないか。また同書によれば、同じくシャーロック・ホームズ研究団体「ベイカー・ストリート・イレギュラーズ」が1959年に実施した人気投票によると「上位二作品は同じで、ほか四作品が重なっていた」と簡単に紹介されていた。

しかしながら、ちょっと待てよと思った。これはコナン・ドイル自身が選んだものであり、また「ベイカー・ストリート・イレギュラーズ」もニューヨークに本部があり、1934年に創設されたものらしい。1959年のランキングでは、いまの日本人の読者感覚と少し違うのではないかという気がした。

こういうときは、老舗である日本シャーロック・ホームズ・クラブの人気ランキングをみてみる。そこには、まったく異なる評価が下されている。

第一回人気投票 1979年実施
  1位 バスカヴィル家の犬
  2位 赤毛組合
  3位 まだらの紐
  4位 緋色の研究
  5位 ボヘミアの醜聞
  6位 踊る人形
  7位 唇の捩れた男
  8位 瀕死の探偵
  9位 四つのサイン
 10位 恐怖の谷


第二回人気投票 1992年実施
  1位 バスカヴィル家の犬
  2位 赤毛組合
  3位 まだらの紐
  4位 青いガーネット
  5位 ボヘミアの醜聞
  6位 四つのサイン
  7位 踊る人形
  8位 緋色の研究
  9位 空き家の冒険
 10位 六つのナポレオン


第三回人気投票 2012年実施
  1位 バスカヴィル家の犬
  2位 赤毛組合
  3位 ボヘミアの醜聞
  4位 青いガーネット
  5位 まだらの紐
  6位 緋色の研究
  7位 恐怖の谷
  8位 四つのサイン
  9位 踊る人形
 10位 最後の事件

このランキングをみれば「バスカヴィル家の犬」「緋色の研究」をはじめとする長編が入っている。ドイルのいう「独創性のあるプロットで選んだ」というよりも、日本の読者として選んだランキングだという気がする。

まぁ、どんな事件記録を読もうといいではないか。実はこの本を読む少し前に「シャーロック・ホームズ大人の楽しみ方」を読んだのだった。さまざまなホームズ研究の概要が書かれており、もはや好きというだけの読者は登場できないほどまでに研究が進んでいる。事件記録を楽しむしかないような気もする。

迷惑テレホンセールス:エコショップ

アホな迷惑テレホンセールスは数あれど、ここは本当にアホな迷惑テレホンセールス会社だった。「エコショップ」とかいうところで、客でなければどうでもいいという、まさに見本のようなところだ。

 

男性)エコショップといいますが、奥さんいますか?

自分)いませんよ、社名をもう1回言ってください。

男性)(※ブチ、プ~プ~)

 

客じゃなければどうでもいい。こういうのは迷惑テレホンセールスの特色だが、その見本のような対応だ。

シャーロック・ホームズの手帳、メモ、ノート、論文術

このごろふと思うようになったのは、メモ・ノート術としてシャーロック・ホームズもなにか独自の方法を用いていたのではないかと考えたことだ。ネットで調べてみると、ホームズのメモ、ノート術は非常に少ないらしい。それなら手帳、メモ、ノート、論文術まで範囲を広げて改めて読んでみた。

ホームズがどのような手法でメモ、ノートなどを行っていたかを知りさえすれば、自分の仕事にも役立つ。それを本体サイトでまとめてみたのが「ホームズの手帳・メモ・ノート・論文術」である。参考にしたのは新潮文庫の「シャーロック・ホームズ シリーズ」だ。

シャーロック・ホームズの正典(シャーロキアンのように言ってみる)での具体的な事例は「ホームズの手帳・メモ・ノート・論文術」を読んでもらうとして、ここでは感想を述べてみたい。

対比してみたのは、立花隆の「『知』のソフトウェア」(講談社現代新書)」である。なぜこれを選んだかというと、その調べる・考える(推理する)というスタイルが非常によく似ているような気がしたからだ。

例えばホームズはさまざまな辞書や辞典、加えて自分でスクラップしながら担当した事件のスクラップをまとめている。一方、立花隆はテーマによって、資料となる本を買う書店はもちろん専門書店、雑誌などの図書館ともいえる大宅壮一文庫のほか、膨大なスクラップブックも作成している。ホームズは変装してでも聞き取り調査を行っているが、立花隆は時間をかけて取材にあたっている。

ホームズと立花隆、両者とも時代が大きく違っていても、基本的な情報収集方法は似たようなものだ。大きく違うのはホームズの時代と異なり、いまではPC、ネットなどという武器がある。相手のと連絡においても、メールやスマホ、携帯電話が使える。相手がいなかったにしても、少し時間があればその日のうちに連絡がつく。ホームズのように電報を使って2~3日間待っているということがない。

また大きく違うのは、あいた時間の過ごしかただ。ホームズは、よく演奏会へ行っている。このようにあいた時間、余暇時間をどのように過ごすかが問題なのだ。さまざまな書籍によれば、立花隆はヒマな時間などないようなスタイルだけど、たまにはどこかでウィスキーを飲むよなぁ、と思う(笑)。バーをやっていたという記述もあるし……。